医療技術の高い現代と異なり、ほんの最近まで、子どもが生き延びるということは非常に大変なことでした。統計をみましても本当に驚く数値でございました。
今も昔も子に対する想いは変わりませんが、昔の親達にとっては、子が3歳、5歳、7歳を迎えることは、ここまで生きてくれたという大きな喜びがあったに違いありません。
現在の日本に産まれてこれた事は、子にとっても親にとっても非常に幸運なことです。
子は、この幸運を与えてくれた両親、祖父母に続く先祖に感謝し、親は、子の健やかな成長を願い、この幸せを与えてくれた子と祖父母をはじめ全てのモノに感謝。「ありがとうございます」でございます。お祝いは、無垢で謙虚な想いの表れでございます。
ですので、先ずはかたちに囚われることなく祝っていただきたいと思います。
それで、せっかく祝うならお着物着て、思い出になりますように、と言う場合にお着物の登場です。
子供のお祝いは、お母さん、おばあさんも子供と一緒に奇麗に着飾る方が思い出になるようです。特に女の子は自分の着物もうれしくてたまりませんが、母親と祖母と一緒に着物を着る機会が嬉しいです。
お手持ちのお着物があれば、それを活用していただくのが一番ですが、今後を考えて、着用用途の広い色無地を一枚は御作りいただくと便利と思います。子供行事の着物のポイントは、ざっくりと次のような感じです。
あくまでも子供が主役
お母様は華美にならない装いがよろしかと思います。時折、振袖姿や袴姿のお母さんをお見かけしますが、 非常に場違いな感じがいたしますね。
優しい上品な色目
洋装の感覚で考えますと、地味に地味になります。晴れの日ですので、ある程度は、華のある雰囲気にしてください。
子供の付き添いとなりますので、「少し控えめでありながら地味ではない」、というニュアンスは色無地がコントロールしやすいと思われます。
色無地 みやこさかえ